2013年10月30日水曜日

「いい人」にもっと活躍してほしい(その2)

今日、才能を期待している知り合いと会った。
彼もいわゆるいい人である。

いい人はポテンシャルがあるのにもったいない人が多い。
私の周りのいい人の典型的なパターン。
・人に嫌われたくない。
・仕事を頼まれると断れない。
・自分のやりたいことがやる時間がない
・自分の主張が言えないために意思決定ができない体になってしまう
こういう人がリーダーになると
・仕事が積み重なっていく。
・依然意思決定ができず、外部にストレスを溜め込みたまに切れる

個人のポテンシャルに応じて、成長の仕方は個人によるが、
あるところでは限界がくる。

「いい人」は若いうちにコンフリクトマネジメントにチャレンジし、学習すべきだと思う。
自分の意思を行うためのコンフリクトをできるだけ軽減するという考え方が重要だ。
コンフリクトを避けるために、自分の意思を曲げるのでなく。

一方、私は「いい人」からほど遠く、「いい人」であるようにもう少し努力する必要があると感じている。

倫理観の強い人-いい人はもっと活躍してほしい

倫理観はとても重要な資質だと思う。
経営者を見るときにはGOD(GrowthMind、Open、Discipline)で見るべきだ思っている。

倫理観はすべての人が反対することは無いので、とても居心地のいいものだ。皆からいい人だと思われてうれしい。私の小学生時代がまさにこれだった。しかし、人の倫理観にも突っ込んでしまう(=非難)してしまう。結果、倫理観だけをやっているとネガティブになり、冒険もしなくなる。結果志向でもない。

順番はGrowth Mindが先にあるべきだと思う。成長のためにやろうとしていることが、倫理的に正しいのかという検証、社会的な課題を解決するという倫理観から成長を考えてみる。とにかく、前向きな原動力と倫理観がセットでないといけない。

私は「いい人」がもっと活躍してほしい。

コマツの決算-不況期には企業格差は縮小し、需要期に企業格差は拡大する

キャタピラーに引き続きコマツも下方修正した。他の建機メーカーもそうだ。
資源価格の低迷により、アジアをはじめとした需要が激減したのが原因だ。

ここで注意していくポイントがある。
前職でのリサーチで印象に残っているのは、不況の時には優良企業もそうでない企業も業績が落ちる。ただ、不況の時に努力をして企業変革を図ると需要が盛り返す時に大きな差が生まれるという事実だ。

これは需要がないときには、工夫の仕方が限定的なためだ、営業上の工夫、コストダウンをやっても優良企業はもうやっている。逆に優良企業でない方がまだのりしろがある。ただ、需要が出て着るとお客さんに選ばれる企業が圧勝する。

コマツに期待している。

HHホテルレストランの件について思うこと

最近、多くの企業の経営者と話すが、20年前と比較して、財務的な知識やプレゼンスキル(=いわゆるMBAスキル)は上がったが、哲学のある経営者が減ってきているように思う。

私は松下幸之助さんの「水道哲学」こそすべての企業が目指すべきことだと思う。
日本の水のようなただみたいなコストで豊かな生活をさせてあげる。
いいものを様々な創意工夫で安く提供してあげる。
高級ブランドでさえも、オートクチュール、プレタポルテと進化し、さらに我々のような大衆で購入できる形に提供している。サイゼリアのチルドのエスカルゴパスタやあみやき亭もこの例だ。俺のイタリアンもそうだろう。

消費者に圧倒的な価値を提供すれば、悪いことをせずとも儲かる

2013年10月25日金曜日

マッサージによく通っている。鍼で「気」を通して、一時期よりも体を改善したが、今の体のボトルネックは「筋肉と筋膜」なので、マッサージに重点を置いている。

この先生はもともとは現場作業員をされていたらしいのだが、独学でマッサージを研究し、某IT企業のオーナーに見初められて、そこから多くのビジネスマンの体のケアをしている。先生のマッサージ師としての体の全体のつながりを経験を通じて理解されているのでとても面白い話も聞ける。

投資の話として面白かったのが、スマホを人が見るようになり、「目」に注目した投資をしたらとアドバイスをしてくれた。 そこで見てみたら目薬、PC用メガネなど株価がすごく上昇している。スマホといえばスマホくらいしか見ていなかったが、もっと広い視野で物事を考えるべきだと教えてもらった。 そのためには、やはり多様性のある方とのお付き合いだ大切だと痛感した。

モンゴル12%

北朝鮮の問題でモンゴルの企業が話題になり、(また朝青龍につながっているようですが)、世界史の勉強をしていたら、モンゴル帝国のことが出てきていたりで、モンゴルがなんとなく気になってきていた。慶応のSFCで講義した時に、モンゴル人女子留学生から本質的な質問を受けて戸惑ったことも思い出した。

昨日、仕事の合間の休憩にコーヒーショップにいったら、外人がモンゴルの経済成長率GDP)が世界2番だといっていた。そこで調べたら、2011年から17.51%、12.28%、11.78%と推移している。

資源国が停滞しているので、モンゴルも最近調子悪いはずだと思っていた。モンゴルは浅野忠信の映画くらいでしかしらないが、とても興味深い国だと思う。投資対象としても面白そうなので、近いうちに行ってみたい。

2013年10月18日金曜日

ファミレス業界の激変に思うこと

最近ファミレス業界のランキングを見たら、一位はガスト、二位がサイゼリアとなっていた。私がファミレスに行っていた20代前半ではファミレスといえばデニーズ、ロイヤルホスト、すかいらーくとジョナサンくらいだった。

大きな様変わりだ。私の知る限りガストは既存ファミレスの低価格バージョンとしての新業態で成功するかが懐疑的にみられていた。サイゼリアはなんちゃってイタリアンだといわれていた。

ここで話した焼き肉チェーンもそうだが、サイゼリアの経営者とお話しする機会があり、びっくりしたのが、100円のグラスワインがあり、銀座店はチルド(冷凍でなく限りなく生に近い保存方法)のエスカルゴがおいてあるようだ。ワインもかなり品質がいいようだ。

高級からある程度の品質の低価格サプライヤーが隆盛を極め、ものすごく効率的にオペレーションを行うことで高級品が低価格で出せる店に進化している。 来週は絶対に銀座のサイゼリアに行こうと思っている。

紳士服業界にも参考になりそうだ。 外食=高価格だったものをファミレスが出てきて、誰でもいけるものにした。さらに低価格プレーヤーが出てきて業界を席巻し、今度をそのオペレーションの優秀性をてこに高級品に手をつける。 青山や青木、はるやまなども1970年代、高価なスーツをみんなが手に入るようになったという意味でとても革新的だった。今、さらに、2プライスなどの業態が伸びてきている。今度は彼らがオペレーションエクセレンシーを活かし、スケールメリットを生かした高品質なものを適正価格で提供できる業態に進化しそうだ。

低価格サプライヤーであることはビジネス上とても大切な戦略だと思う。お金がなくてもぜいたくができる世の中でいい世の中だなと心から思う。

2013年10月11日金曜日

低価格焼肉チェーン恐るべし

飲み物いれて客単価4-5千円という焼き肉チェーンに金融の仲間と行ってみた。
社長が肉への自信が半端なかったので、視察を兼ねた焼き肉会だ。
国産牛でチルドでこの安さは絶対ありえないと思ったので、あごのトレーニングなるかと思っていった。

肉のおいしさに感動した。すごい資産家の友人も途中参戦で一皿780円の肉を頼んだが感動していた。私は舌に自信がないので彼の評価を聞いておいしさを確信した。
サービスも素晴らしかった。

おいしいお肉を値段を気にせずおなか一杯素晴らしいサービスで幸せになれる。低価格焼き肉チェーン恐るべし。

今日の経営者ミーティング

今回はアミューズメント施設の会社の社長と商業施設やビルメンテナンス会社のCSOの方とお会いした。

アミューズメント施設の社長は若く大きなビジョンを持った方だ。私も一度甥のおもりで、行ったことがあるが、彼が興奮していたことを思い出す。豊富な海外からの引き合いがあり、エネルギーを感じる。 彼は我々の提案をほんと気持ちよく、聞いてくださる。 素直で仕事が大好きな若い経営者の会社っていいなぁ。

ビルメンテナンス会社は前職で少し私のチームがお仕事をさせていただいていて、とてもいい会社だとすすめてくれた会社だ。 派手なパフォーマンスは無いが、物静かな語り口の中に、事業に対する確かな自信を感じた。 この会社は海外展開も順調であり、日系以外のシェアが高いため、海外でも競争力があるようだ。

素晴らしい方と知り合えて、今日も幸せな気分でビールが飲めます。

2013年10月10日木曜日

言い訳しないこと -女子高生のストーカー事件の警察の対応

女優志望で学業にも一生懸命生きていた高校三年生の女子がストーカー被害に会い、事前に警察に相談していたにも関わらず、死亡してしまった。ご両親の気持ちを察すると筆舌に尽くしがたいほど痛ましい事件だ。
なのに、警察のコメントは「落ち度がなかったと思うが、落ち度がなかったか再度調査する」という回答だった。

また、原爆の汚染水が現場の作業員の方のケアレスミスで6人の方が高濃度の汚染水で被爆してしまった。東電の担当者のコメントは「現場に東電の人間はいなかった。現場の人が決められたオペレーションを守っていれば事故はなかったはずだ」と言っていた。

もう、こういう人は組織にはいらない。自己の正当化ばかり考えて、言い訳ばかりする人。他人のせいにする人。
だいたい、結果が最悪のものになっているのだから、自分に落ち度があるのは明白なはずだ。それを認め、改善案を考えるところに進化があるはずだ。

ただ、このようなことは社会あらゆるところで、多くみられる。 「言い訳」なんてして、なぜ、失敗を個人の成長、組織の成長に生かせないのか。 と言いながら、言い訳大好き人間は弱い人間が多く、このようにはなかなか変われないのもわかっているが。

東電のコメントを言った人、現場で一生懸命作業している方と言い訳をいっているエリート、かれらは自分が偉く、下請けの方を馬鹿にしているのであろうが、どちらが、社会に役にたっているか考えれば、どちらが偉いか明白だろう。 

とかいう自分も意識しないとすぐ言い訳をしてしまう。不必要な大人にならないためにも、気を付けて日々をすごそうとあらためて思った。

なくなった女性高校生の方に心より冥福をお祈りいたします。

2013年10月4日金曜日

今日の経営者ミーティング

10月3日は不動産会社、レストランチェーン、住宅メーカーの社長とお会いした。

不動産会社の社長とは私の保有している賃貸ハウスコンシェルジュを支援していただいているので、その成長戦略について話し合い、また、将来的にどのようなことを協業していくかという話をさせていただいた。アベノミクスやオリンピックにより、不動産業界の活況はすごいなと感じた。全国で700万から800万戸あるといわれる空き家の活用、高齢者向け住居などの話になった。また、オリンピックの機会をどのようにとらえるかという話をした。

次のレストランチェーン。社長は若いうちから肉屋などに勤め、肉を熟知されている方だった。だからこそできる、食肉加工のセントラルキッチン、高い歩留まりなどで高い効率性を維持し、高い品質の肉を低価格で提供できる会社だということがわかった。我々には理解しきれない、食肉加工の奥深さを感じた。 今後、地域を拡大し、出店を加速するという戦略のようだ。 何かお手伝いできそうな気がしています。

住宅メーカー。もう10年以上お世話になっている社長です。20年近くお付き合いただいている、私の尊敬する役員の方と3人でお食事をさせていただきました。社長になられてから、増収増益を続けられてとても楽しい会食でした。 私の大好きな銀座の和食やさんでご馳走になりました。話が楽しすぎて、せっかくのお味がじっくりと味わえないくらいでした。

今日はとってもエネルギーをいただける一日でした。

2013年10月1日火曜日

経営者ミーティング-新興国企業を買う

今週月曜日はグローバルIT企業の日本法人社長と自動車部品会社の社長と面談した。

グローバルIT企業の日本法人社長は非日本人の方であり、コストカッターとして有名な方だったので、強烈な個性をイメージしていたのだが、顔、服装、話し方がとても洗練されていたし、今やられている社員に対する教育投資など前向きな話が聞けた。 この会社はハードもソフトも持っているがが、今後これらのハードとソフトの融合、それに伴うビッグデータの将来性はとても大きく感じた。

そのあと、自動車部品会社を訪問した。私は、前のミーティングが長引き30分程度遅れてしまったが、快く迎えていただいた。 銀行出身の社長で、社長交代以降順調に成長、収益性を回復していらしてる「ヤリ手」の社長だ。 柔和な表情の中でたまに垣間見る「厳しさ」、社員に対して厳しいんだろうなと感じ、とてもいい会社のように感じた。

大きな方向性は納得したが、一点、私はいい考えだと思い、多くの会社に提言している案が聞き入れられなかった。 いい案だと思うのでもったいないと感じながら。
自動車部品なども新興国企業の低価格にコモディティの部分は浸食され、マージンが低下している。この会社もそうだ。そこで、提案力・デザイン力を生かして高付加価値を目指している。自動車産業は他業界と異なり、成長産業なので、その戦略だけで、もしかしたら生き残れるのかもしれない。しかし、シェアは低下していき、自社の領域がどんどん縮小するのではないかと思う。

エレクトロニクスの例を出したが、自動車業界はエレクトロニクスと異なり、グローバル競争を勝ち抜いてきたから、あのようにはならないということでした。そうならいいのですが。

私は、日本企業は新興国企業と戦うのではなく、今のうちに優良な新興国企業を買って、ローコストのトレンド、市場の成長の波に乗るべきだと思う。彼らに、技術や品質管理などの手法を教え、彼らから、低価格で作るイノベーティブなアイデアを得ることができる。リバースイノベーションで先進国市場に対しても価格耐性、高収益化が可能なのだ。

私が長年支援させていただいた飲料会社はまさに、この戦略を進め、様々なイノベーションが起こっている。

組織パフォーマンスを上げる自由と多様性


様々な論文で多様性は組織のパフォーマンスを上げているし、自由にやっている組織で素晴らしいパフォーマンスを上げている会社が多い。 GMOグループのPaperboyなどはその例だろう。

「多様性=なんでも受け入れる」となると、むちゃくちゃになってしまうケースもある。これは単なる放任経営だ。逆に、多様性がなくても、高いリスクを抱える組織もある。JR北海道など不祥事を起こす日本企業はこのケースが多い。

変化が変えてはいけないものとそれ以外とを分ける必要があるように、カルチャーも全社員が「共有すべき」ものとそれ以外を分けて管理する必要がある。

今、私のコンサルしている会社は2つのカルチャーがある。創造性を持ち成長志向のカルチャーと萎縮した安全志向のカルチャーだ。後者は規制産業では、痛めつけられてきた後遺症としてよくあるカルチャーだ。 私が2000年ごろ製薬業界を担当していたころ、欧米の製薬企業の本社に訪問した時に、彼らがCreative Industryに上手に転換できていることに驚いたことを思い出す

前者は創造性を持ちながら、コンプライアンスをしっかり行うこと、後者は安全性をいかし、リスク予測の提言をすべきではあるが、否定でなく肯定の物言いをすること。 企業は「成長志向」、「創造性の発揮」が共有すべきカルチャーとしてあるべきであり、後者はそれを破壊するリスクを擁している。

規制産業の創造産業化は私の一つのテーマだ。