ハーバードビジネスレビューの記事を見ているとFirst One Mileという言葉があった。
通信回線の最後、家庭までの距離をLast one mileというが、これは最後がとても大変であり、最後がないと今までの苦労が無になってしまいます。
新事業の場合はFirst One Mileがとても大変だという意味だろう。初めに1件でも、1円でも仕事をとることが難しい。そのために並々ならぬ実行力が必要になります。First One Mileでスケールアップ可能なビジネスにできることをチェックしておく必要があります。
私の新規事業として、全く門外漢の2事業を始めました。
1つはウェブデザイン・制作・保守の事業ですが、会社の経営資源をここに集中したことで、これは何とかFirst one mileは達成できたと思います。我々の品質対投資がクライアントに認められ、継続が増えたり案件が大型化したことでサステナブルグロースの軌道にのったように見えます。 一方、案件の大型化や顧客数の増加に伴い、品質の問題が初めて1件出ました。
これはもともともクライアントのソースコードに由来するものではありますが、それをプロジェクト開始すぐに見抜き、クライアントに報告しなかったことなどこちらの問題点も多いです。また、契約書の問題も浮かび上がり、まだまだ整備すべきことが見えてきました。
案件の大型化に伴い、しっかりしたSEの方を社員としてお迎えすることになり、デリバリー力を強化しました。
2つめは賃貸コンシェルジュハウス(CCH)ですが、低位安定が続き、まだまだFirst One Mileの真っ只中です。全ての取引を「ものや機能の取引」から「人との絆」の取引に変えようと高い目標をもってサイト運営をしています。一旦、会員登録してくれたら、成約率が非常に高いので、会員の満足度は高いと推定できます。
しかし、会員になるまでの魅力・価値訴求があまりに弱いのでしょう。色々とテクニカルな改善策を打ってきたのですが、効果がありません。本質的なことに手をつけないとどうしようもないと判断しました。顧客ターゲットもあいまいであり、顧客価値も実際の人気コンシェルジュを見ると「イケメン、美女」なので、提供価値も十分発揮できていないということだと思います。
それなりに売り上げがあるのに、なぜFirst One Mileに達していないかというと、サステナブルでないからです。 1成約に必要な集客等のコストが5万円かかるのに対し、得られる収益はいろいろ集めて3万円程度なので、広告宣伝投資をして会員を増やしても損が積み増される構造になっているからです。
「部屋生活」というメディアを立ち上げて、賃貸コンシェルジュハウスへの流入を狙っています。部屋生活の記事は私がみてもとても面白いものに仕上がっていて、集客力がついてきています。ただ、なかなか、CCHへの流入がうまくいきません。
思い切った顧客セグメントの絞り込み、このサイトにしかないサービスの提供、ターゲットに住んでほしい「お得物件」情報の提供、コンシェルジュのプロフィールを充実してお客さんに選んでもらいやすくすることを考えています。 はやくFirst One Mileを抜け出したいです。
来年初めに、2つの事業を立ち上げようと思っています。 それらは賃貸コンシェルジュハウスの顧客セグメントと同一であり、大きくシナジーが発揮できるものだと思っています。 来年は3つの事業のFIrst one mileのクリアで忙しくなってきました。
0 件のコメント:
コメントを投稿