2014年9月20日土曜日

株高でも資産は増えない

アベノミクスで110円に近い円安になり、株価が16000円を越えました。

喜ぶべきでしょうか?

もっとも流通量の多い通貨のドルで資産の変化を考えてみると喜んでいられません。

この現象は、ちょうざっくりいうと、この1か月で10%弱円が安くなり、株価が10%強上がった。株価はドルベースでみるとほとんど変化がありません。

日本円の資産は10%下落していますので、ドルベースでいえば、たとえ富裕層であっても、株や土地でトントン、円で持っている定期預金、国債やキャッシュは10%減っていることになります。

庶民層はほぼすべての資産を円の定期預金などで持っているでしょうから、10%程度貧しくなったことになります。

企業もドルでみると、売り上げはほとんど変わっていないが、円安により日本でのコスト(人件費などの)が安くなるため、利益がでていることになります。 まずは、労働者のしわ寄せ分だけ利益が出ているように見えるだけです。

短期的には庶民層は大打撃、富裕層は少し打撃を受けた人、ちょっと儲かった人がいる感じだと思います。


いいこともあります

よく言われるように、円の価値が下がれば、莫大な借金の価値が減ります。1000兆円の借金が10%減価したわけですから、この1か月の円安で100兆円分の借金が減ったことになります。

個人でも円で借金をしている人は借金が減っています。

円安≒インフレ期待があれば借金をしなきゃ損みたいな感覚になり、消費も投資も活発化します。何を買おうかなとかどこに投資しようかなとか考えるようになるのでお金の流れが活発化する可能性を提供します。
現在の消費行動をみていると、財布のひもは緩めないので消費が貧しくなるだけですが。。。

ただ、このようにリスキーだけど、焦らせないと景気が動かないのは確かです。
カオスの淵というのがありますが、いい方、悪い方にどちらでもいく可能性があるという状況だと思います。


いい消費、いい投資、いい仕事を人々が選択するか、政府がいい公共投資や補助金を使えば、いい方向に転がる可能性が見えているように思います。 反対方向にいかないように、焦らずに、然りと見極めお金を使うことを気を付けたいなと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿